投稿者:岸本隆三
                                

 コロナ禍のなか、東京五輪が始まった。NHKは開会前から編成が五輪中心になり「大谷が支える日本の午前中」(片岡正実さん作)なのに大リーグ中継がなくなってしまった。衛星契約料を戻してと言いたいところだ。しかし、暇だからソフトボールの2試合を早速、見てしまった。やっぱり上野投手はすごくて、日本が勝った。編成に文句を言いながら、結局五輪中継を見ている。競技が本格的に始まれば、多くの人がテレビ観戦するだろう。開催中止の声が多く、第何波になるのか、感染者が増える中、無観客でも開くのは外出自粛に効果があると考えたからなのか。そんなことはないと思いながらいろんなことを邪推してしまう。
 7月20日、ワクチンの2回目接種を終えた。2回とも集団接種だったが、受け付けから接種後の15分の様子見を入れて約30分で円滑に終わった。病院、医院でいつも待たされている身には「なかなかいい。福岡市役所もやるじゃない」と思った。もっとも接種までが長くかかった。福岡市からの65歳以上の高齢者の接種案内は5月7日に郵送で届いた。よく分らないので電話をするとこれが繋がらない。同市では病院、医院でも実施とあり、かかりつけ医に尋ねると65歳以上75歳未満は5月19日午前10時から予約開始で、「うちもその時間から電話で受け付けます」。当日午前10時に電話すると話し中。何度かけても。
別な病院は繋がりラッキーと思ったらこれまで受診していないので、ダメ。結局午後、ネットで予約したが第1回目が6月29日だった。
 私の1回目も2回目も読売新聞によると全国の高齢者の接種率がほぼ6割の時だった。福岡市内は分らないが、かかりつけ医で早く終えた高齢者が多い印象を受ける。ワクチン接種の効果はあるようで、高齢者の感染率は落ちており、少し安心して飲んでいる。
 ワクチン接種がもう半年、早ければと思う。しかし考えてみると1月は2回目の緊急事態宣言が出され、コロナ病床確保でやっきになっていた。日本でのワクチン承認もまだだった。
政府の対応、対策は後手、後手に回り、日本医師会会長は高圧的な発言で・・・
やっとここまで来たかというところか。
 日本は世界に冠たる(表現が古すぎやしないか)国民皆保険制度を持ち、製薬も含め医療大国だと思っていた。先進医療、人間ドック、介護などを除いた国民医療費は2018年度で43兆円、ベッド数18万床などなど。パンデミックが来ても日本はうまく対処し乗り切るだろうとの医療行政、医療関係者への信頼を持っていた。「いざとなれば」というやつだ。それにしては波が来るたびに医療崩壊の危機が言われる。国産ワクチンもまだだ。
 どうも私が阿呆で誤解していたようだ。現状が日本の実力なのだろう。それともまだ「いざ」ではないのだろうか。(7月24日)