投稿者:上原 幸則
小規模でも農業の継続を模索している小農学会の総会と公開講座が7月26日、福岡市であった。農民作家で地産地消を唱えた山下惣一さんを慕う関東のグループや新潟、大阪などからの参加もあった。記念講演には、農業者戸別所得補償制度を考案した前衆院議員の篠原孝さんが登壇。「世界も日本も地産地消国家を目指すべき」のテーマで語った。「地域の特性を生かした耕作を進め、新規参入だけでなく現に頑張っている農家の支援も必要」という言葉が印象に残った。講座は「もうすぐ、農家がいなくなる?未来を語り、あなたにできることを考えよう」。座長になった男性が「座長就任に際し、金銭の授受は一切ありません」と述べると、会場がどっと湧いた。パネリストからは、「農業の継続は険しい状況」との声が続いた。佐賀の酒店経営者は「米、麦を作る人がいなくなると、酒、ビールができなくなり、店も無くなる」。
小農でも米作りは大事と思い、実家がある鹿児島の水田を見るため帰り支度を始めていると、28日、熊本県八代地方を中心とした地震が起こり、九州道は路面が損壊、通行止めとなった。数日様子を見たが、水田の水枯れが気になり、8月1日、大分道、東九州道、宮崎道経由で鹿児島市に向かう計画を立て、午前9時に福岡市を出た。東九州道は初めて、急に一車線になる箇所が多く戸惑う。宮崎道へは清武で右に回る必要があったが、宮崎市に出てしまい、仕方ないのでフェニックス並木を見物して、宮崎道に戻る。盆地の都城市に入ると、外の気温を示すメーターが41度を示した。酷暑だ。車の天井から熱気が降りてくる。国道10号に降りると大通りは盆地祭りで多くの露店が並んでいた。20万人のお祭り広場として毎年賑わう。午後5時ごろ実家に到着した。九州道経由より200キロ、3時間半、多くかかった。
いつも会う高校の友人との会合は控えた。同期に市議、県議、国会議員になった者がおり、政治にやかましい友人から「おまえんところ(福岡県)の議会はどうなっているんだ」と非難されると、福岡県民としての誇りが傷つきそうで。駐車場では、車は端に止めた。新型コロナでは県境をまたぐ移動自粛が実施されたが、福岡ナンバーでまた肩身の狭い思いをした。
半月余りの水管理を終えた18日、南九州道経由で福岡に向かった。八代南と八代間は日奈久断層帯上の橋桁がずれ路面が落下、復旧のめどはたっていない。日奈久インターで降りて、国道3号を北上した。大型スーパーに休業中の掲示板、飲食店も営業中は少ない、八代市内に入ると、煙突が倒壊した日本製紙の工場が見えた。何とか復活して、また新聞用紙を生産してほしい。氷川町では「災害支援」の車両幕を付けた別府市、横浜市のトラックが走っていた。
農業用水路も壊れ、水枯れで八代名産のトマト、イ草栽培が危ぶまれている。地下水をくみ上げても全く足りないという。せめて夕立の雨が八代方面に毎日降ってくれないか、南の空に向かい祈っている。(8月24日)
