投稿者: 上原 幸則
9月も中旬となり、少し秋めいてきた。芸術の秋という訳でもないが、妻に誘われて8日、「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」が開催されている大阪中之島美術館に行ってみた。今回、チケットは日時指定制で当日券の販売は無いということだったが、多くの人で混雑していた。
オランダ・マウリッツハイス美術館の「真珠の耳飾りの少女」が日本で展示されるのは14年ぶり、妻は「これが日本で最後の公開になるかも知れない」という情報に触発されたらしい。会場では、17世紀オランダの絵画が紹介され、「フェルメール・シアター」では大型スクリーンに画家の生涯や作品が写し出された。以前はパネルでの紹介が主だったが、スクリーンで見ると、分かりやすく時間もかからない。「真珠の耳飾りの少女」というと青のイメージ、青色で作られた回廊を進んでいくと、お目当ての作品が展示されていた。
ヨハネス・フェルメール(1632~1675)は没後200年ほど評価されていなかったが、1995年から1996年にかけてアメリカで大規模な展覧会が開かれ、脚光を浴びるようになったと、言われている。
「真珠の耳飾りの少女」は小さな作品。背景は黒、頭にかぶった青いターバンは半分ほど光があたり、耳元に光を放つ大粒の真珠。振り向いた一瞬を切り取ったような表情で、微妙な口の開きと射すくめられそうな目。本物が持つ力と煌めきがあった。以前は、名画の展覧会となると、撮影禁止だったが今回は自由、ほとんどの人がスマホで撮影。さらに、グッズ販売コーナーにも多くの人が並んでいた。鑑賞を終えて出口にいた大阪在住の70歳代の女性は「14年前の神戸展で観てファンになり、今日は北海道、秋田の姉らと一緒に来た」と話していた。約360年前の画家の感性が、時を超えて人々を引きつけていると思うと、やはり芸術は偉大だ。
妻によると、2012年、九州国立博物館でもフェルメールの作品を観たと言う。ベルリン国立美術展で出品されていたもので、こちらは「真珠の首飾りの少女」。耳と首の違いはあるが、この作品も繊細な光の表現、謎めいた少女の表情が話題となった。
9日には、高校の同期生松田幹也君が京都・先斗町のバーで催している「夜のアートショウ」に寄ってみた。ニューヨークでアーティストとして活動、2016年に京都に移住した。展示作品で、目を引いたのはサイコロのようなモノに刻まれた「東」の次に「京」の文字がずらりと並べられ最後は「都」。「コトバ遊び」だろうが、羅列を観ていると「京都こそ都である」という主張を感じた。
松田君は「インスタレーション」も手がけている。絵画のように「見て楽しむ」ではなく、その場の空間や雰囲気で表現を味わう芸術。10月2日から4日に福岡国際センターで開催される「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2026」で、コインを使ったパフォーマンスを披露するとのことで、楽しみだ。(9月18日)
